パラディア(トセラニブ)
月末になって予防関係で来院される患者さんが増えてきています。
もちろん病気も多いです。やはり高齢化社会ですね。
今回の題名の薬は、もともとは犬の肥満細胞腫の薬でしたが
最近では、悪性腫瘍で使用すると効果が認められる場合があります。
その効果については、①腫瘍の増殖するという指令を減らす可能性何よりもほかの腫瘍に効果がある作用が
②新生血管抑制といわれています。
腫瘍に関しては、自分で栄養を作れないためどうしても新しい血管(新生血管)を作って増殖をしていきます。
その血管ができなければ腫瘍自体が大きくなりにくいという理由です。
犬では炎症性乳がんや血管肉腫など、猫でも乳がんや頭頚部腫瘍などで効果が認められることがあります。
当院でも末期がんの症例で、手術もできない状況からQOLを維持したまま予想よりもかなり長く生存できた症例もいました。
副作用が抗がん剤と比較してあまりないことが使用しやすいのですが、値段が高いため2週間ほど使用して効果を見て
飼い主さんと相談をさせてもらっています。