尿道閉塞
尿道閉塞の多くは雄猫です。
以前から雄猫の突然死の原因になるので要注意ということを書いてきました。
昨日夕方来院されたのは雄犬です。
雄犬の場合には、猫と違って、ペニスに陰茎骨(いんけいこつ)があるため
その根元の部分で詰まりやすくなります。
暴行でできた結石が何かの拍子に流れてきてしまって、その場所に止まってしまい尿が出にくくなったり
完全に出なくなってしまいます。
通常は尿道の結石を膀胱内に戻すのですが、中には尿道に食い込んだようになってなかなか戻らない場合もあります。
今回は比較的容易に膀胱内に戻せたので、尿が良く出るようになると思います。
中には尿道の結石を療法食で溶けるとやっている患者さんもいましたが、通常療法食は
尿酸化剤があり、それにより尿が酸性になることで結石を溶かします。
従って、尿道の結石の場所には酸性の尿がないので溶解できると言われているストラバイトでも
通常溶けることはありません。シュウ酸カルシウムの方が表面に凹凸があルことが多く尿道の粘膜に食い込んでしまう傾向があると思います。
何よりも雄犬で尿が出にくい、細い、尿が終わった後にボトボト尿がこぼれてしまうなどがある場合には1度主治医の先生に
見てもらうと良いと思います。