腎臓病と貧血
毎日暖かくなったり、寒くなったりと寒暖差の差がすごいですね。
ちょうど本日今回テーマのことで、患者さんとお話をしたので書かせていただきます。
以前からも何回か書いているので、見ている人は人に教える気持ちで思い出せるとすごいですね。
まずは貧血といったときに飼い主さんが思い違いをしていることが多いものは
①犬や猫の貧血では、鉄が足りない・・・→答えは不正解です。よほどの出血や全く食べていない時間が長いなどがなければ鉄が不足することはまれです。
それでは、腎臓病の時の貧血の原因は???
①腎臓から出るエリスロポエチンという造血ホルモンの量が低下する
②腎臓病で消化管が荒れやすく、消化管で出血する→便の色が黒くなる
どちらかというと①が原因の大部分です。したがって、以前はエスポーという増血剤ですが、週に3回接種など頻繁にしなければいけませんでした。
最近ではダルベポエチン(ネスプ)という薬だと週1回から月1回など、投与間隔が長くなり動物にも飼い主さんにも楽になりました。
貧血が進むと①食欲の低下 ②動かない・元気がないなどとなることが多いです。
慢性腎臓病で食欲が落ちてきた場合には、通常は腎臓の数値の上昇ですが中には、今回の貧血が進行している場合もあります。